2006年10月02日

――さぁ、所選手が対戦相手に決まりました。彼を相手に指名した理由は何だったのでしょうか。

――さぁ、所選手が対戦相手に決まりました。彼を相手に指名した理由は何だったのでしょうか。

金子

魅力的な選手ですし、指名してできるものでもないですからね。最初は、ふざけるなって思ったでしょうし。相手にメリットがないですからね。ただ、言うのはタダですから(笑)。

――決まってみてどうですか。

素直に嬉しいですよね。最後、追い込みで練習して、恥ずかしくないように仕上げたいと思います。

――ホッとした気持ちは。

緊張する部分がありますよ。超一流の選手ですからね。

――所選手は、指名されたことについて「僕も同じ立場だったら、僕を選びますよ」と言っていましたが。

ホントですか!? まあ、たしかに、見た目は優しそうですからね。デビュー戦の相手は、見た目が怖かったですから(笑)。同じ実力だったら、見た目は大事かもしれないですね。でも、見た目で選んだわけではないですよ。

――では、なぜ?

チャレンジする立場でいて、あれだけの試合をされる選手ですからね。

――しかし所選手は、一度は断ったようですね。

僕とやっても、メリットないですからね。ただ、僕も生半可にやっているわけではなく、1年はプロとしてやらせてもらっています。きっと皆さんが思うほど、僕は練習をしていますよ。それは僕がやっていることなので、自信を持っていえます。実力が伴っているのかはまた違いますけど、みんなこの舞台を目指していますからね。僕は芸能人という立場を利用させてもらっていますけど、それに恥じないくらいの練習はしているつもりです。周りも認めてくれてきていますからね。

――所選手も、そういう噂を聞いて、受けることになったみたいですよ。

そう言われると嬉しいですね。

――どんな試合になりそうですか?

試合の経験がないので、予想ができないですね。

――関節の取り合いとか。

そうなったら負けてしまうんじゃないですか。動きが速いから、それを止めていきたいですよね。

――打撃で打ち合うとか。

それは、あるんじゃないですか。ラッキーパンチはありますけど、ラッキー一本はありませんから(笑)。

――怖さは?

きっと今から、試合まで怖いでしょうね。ガキの頃のタイマンとはスケールが違いますから。薄いグローブで殴り合うなんて、しないですからね。でも、前回も一ヶ月間、眠れなかったんですけど、試合当日だけは、"ああ俺、早く試合がしたいな"って思えて。この2週間くらい、怯えるだけ怯えて、練習をしっかりとやって、アドレナリンを出したいですね。試合中って殴られても、痛くないんですよ。前回も殴られて鼻血が出たけど、"あ、血が出ている"って感じでしたから。だから何発かもらっても、前へ出ますよ。

――テクニックと気持ち、どちらで闘いますか。

気持ちしかないですよ。テクニックなんて、所選手の10分の1しかないですから。自分で自惚れるのは、好きではないんです。それに、いろいろな場所で練習させてもらっていて、みんな強いし、俺が一番、下手だから。

――なぜ、自分はこんなことをやっているのかと思いませんか。

それはよく思います(笑)。でも、後悔はしていませんよ。自分は、いつも好きなことをやってきて、また周りに迷惑をかけてやっているなとは思いますけど…。

――試合を観戦する立場から、気づけば所選手と闘うことになりましたね。

そこまで来ちゃいましたね。君じゃ無理だよって批判を浴びて。でも、自分も逆の立場ならば、「格闘技をナメんなよ、バカ!」って思いますもん。

――思いますか。

思いますよ、そりゃあ。だから自分なりに一生懸命やるしかないんですよ。ただ今回も批判を覚悟していたら、そんなにないなと驚きましたね。

――嬉しいと。

嬉しいですね。半年間、芸能活動を休んできて練習して、それが認められてきたのかなと思います。■

<以下は『HERO'S』参戦が決まった直後のインタビュー>

――まず、HERO'S参戦を決意した経緯を教えてください。

自分から出たいと言って出られる舞台ではないので、そういった話が浮上したときに「僕でよければ…」とお願いして今回の形になったんです。

――HERO'Sの印象は。

魅力的な選手、スター選手が多い、という印象が強いですね。

――HERO'Sに出場している選手たちと親交があるようですね。

よく知っているのは、魔裟斗、宇野薫、高谷裕之、須藤元気選手ですね。他にも結構、知り合いはいますね。

――プライベートで遊びに行ったりはするのですか。

なかには遊びに行く選手もいますね。

――大会に向けての練習は?

今は桜庭和志選手の所で朝、2~3時間練習をして、帰って休憩してから夜、魔裟斗選手のシルバーウルフジムでトレーニングさせてもらっています。あとは修斗のジムにも行かせてもらっていますね。

――打撃と寝技、どちらに重点を置いてますか。

まだ対戦相手が決まっていないので、両方、同じくらいですね。どちらかと言ったら、僕は寝技がベースなのでそっちに力を入れつつ、打撃が少しでも形になればと思ってやっています。

――桜庭選手、魔裟斗選手との練習の内容は。

桜庭選手のところでは、周りの選手と、本人ともたまにスパーリングをします。桜庭選手は僕より体も大きいので、力を抜いてやってくれますけどね。ブラジルのシュート・ボクセ・アカデミーでも一緒に練習をしていたんで、スパーをすることは珍しいことではないです。

――両選手から教えてもらった技はありますか。

あります……秘密ですけど(笑)。秘密兵器というか、出せるかも分からないですけどね。大技ではないですよ。大技なんてあっても、うまく使えないですから。

――現在、タレント活動のほうは?

一切してないですね、休止中です。試合が終わってから復帰とかも考えていないです。これから先、タレントとして活動するか、格闘家として活動するかも決めていないです。

――対戦相手が決まっていないことに関してはどうですか。対策の面で難しいと思いますが。

自分にとってやりにくい相手だったら困りますけど、やりやすい相手ならギリギリのほうが相手も対策しづらいでしょうからね。

――対戦希望は?

僕は指名できる立場じゃないですけど、所英男選手のような、有名なファイターの胸を借りることが出来たら楽しいと思います。

――所選手とは、どういう試合をしたいですか。

僕がいつも思っているのは、基本的に自分はタレントなんで、そういった目で見られることは当然なんですよね。プロの試合でも秒殺される試合って沢山あるわけじゃないですか。でも僕はそれが許されない立場にあると思っているんです。僕がそれで負けたら、「やっぱり芸能人だからだ」とか、「あんなの出すからだ」って言われるんですよね。それだけは避けたいと思っているんですよ。自分の気持ちを前に出して、自分から攻めて行って、いい試合がしたいと思います。

――勝利にかける気持ちは強い、ということですか。

間違いなく誰よりも強いですね。プロの格闘家には負けられないプレッシャーとか、いろいろとあるとは思いますけど、僕には試合を成立させなければいけないプレッシャーがあるんです。勝ちたいのは当然、勝ちたいですけど、こういった場を借りて勝ちたい、と言っても勝てるわけではないですから。それは自分がどれだけ練習して、しっかりやってきているかの問題ですからね。金子の試合はいい試合だった、と言われることが僕の一番の目標です。やるからにはファンに認めてもらいたいです。

――今回で2試合目になりますが、前回の試合の反省点はありますか。

反省点は周りの声をよく聞くってことですね。真っ白で何も聞こえていませんでした。それよりは冷静に出来るとは思いますし、一生懸命、練習してきたという気持ちもありますからね。セコンドの声は大事です。真っ白になってしまったのは、緊張と自分から行かないと負ける、といったプレッシャーによってですね。

――今後もHERO'Sに参戦していく意志はありますか。

参戦するも何も参戦させてもらえるかも分からないですからね。そういった話があれば是非、やりたいですけど。せっかくだから一回勝ってみたいですからね。

――では、ミドル級のトーナメントに。

それはないんじゃないですか(笑)。

――チャンピオンになってみたい気持ちはあるのですか。

そこまではたどり着いてないですね。そんな質問が来るとは思わなかったですよ(笑)。

――それだけ期待は大きいと思ってください。

そんなことないと思います(笑)。

――試合ではファンに何を見せたいですか。

もちろん、練習してきたことを出せればと思っています。強気に行きたいですね。そこだけは負けられないんで、前に前に出たいです。セコンドの指示で下がるところも出てくるかも知れないですけど、試合の最初は下がりたくないですね。

――入場パフォーマンスは意識しますか。

僕はそういったタイプじゃないんで、普通に出てきますよ。

――親交がある須藤元気選手は入場にこだわっていますが。

それはいいと思います。須藤選手らしくていいですよね。僕はそんな余裕ないですよ、やったらブッ飛ばされます(笑)。

――須藤選手がバックダンサーとして手伝ってあげる、と言ってきたらどうしますか。

セコンドに付いてくれって言いますよ、そんなこといいからセコンドにって(笑)。

――前回の試合で、花道を歩いているときはどんな気分でしたか。

みんな、あそこが気持ちいいって言うんですけど、凄く緊張していて、早歩きで歩いちゃったんですよね。

――前回の試合でリングに上がったとき、格闘家としてこの舞台に立った、という気持ちの高ぶりはあったのでしょうか。

その当日は早く試合をしたくてしょうがなかったんです。それまで怯えていた部分が、まったくなかったんですよ。今もこうやってインタビューを受けていたりすると、もうすぐ試合をするんだ、怖いな、といった気持ちがすごくあるんです。今日、眠れないなとか、安定剤飲んだほうがいいのかなといった、怯えている部分がありますね。

――現在のリラックス方法は。

仲間と一緒にいるのが一番です。みんなと外に遊びに行ったりですかね。練習以外の時間は自分の好きなことをやった方が良いと思っていますから。

――週5~6回の練習では、あまり自分の時間はありませんよね。

そんなに遊びに行くわけじゃないですから。でも、ここまで大々的になると、外で見かけられて、「アイツ、全然練習してないじゃん」とか言われるのが嫌なんですよね(笑)。僕の中ではリラックスなんですけど、昼とかに見かけられると言われますからね。

――格闘技を始めるキッカケは、友人の勧めだと聞きましたが。

そうですね、友達が柔術をやっていて、趣味でちょっとついて行ったのが始まりですね。

――それまでは何かバックグラウンドとなるようなスポーツをやっていたのですか。

まったくないです。サーフィンくらいですかね。

――主演した『キッズ・リターン』ではボクサー役を演じていましたが。

あれは役を演じただけですから。

――柔術を習っていくうちに、リングに対する憧れが出てきたのですか。

憧れよりも目標ですよね。

――現在、タレント活動を中止していますが、事務所は何も言いませんか?

言うと思いますよ。(マネジャーをチラリ)しょうがないですよね、クビならクビって言ってくれればいいのに(笑)。やっぱり片手間でやっていると思われたくないんですよね。一生懸命、練習している自分がいるわけですから。前回は本当に風当たりが強かったので、怖くてネットが見られなかったんですよ。それに、どこの道場に行っても、適当に頑張って、みたいな扱いでしたからね。それが試合が終わって、ある程度、真剣な部分が見せられたので、それから温かく迎えてくれたんですよ。だから、もう一回、一生懸命やろう、と思ったんです。今はどこに行っても、いつでも練習に来いって言ってもらえますから。敬遠されるところは一つもないです。すごくありがたいです。みんな、リングに上がるために子供の頃から頑張っているんですよね。そのチケットを僕が裏口入学みたいに貰っているわけじゃないですか。真剣に頑張っている人たちにも、応援してもらえるように頑張りたいですよね。だから、仕事の方も休ませてもらっています。

――生半可な気持ちではないことをアピールしている、ということですか。

アピールというか、僕の中では当たり前なんですよね。給料も貰っていないですしね。仕事柄、そういった部分が伝わりづらいんですけど。だから、頑張っているところを見せなくちゃ、と思っています。

――タレント業と格闘技の面白さの違いは何ですか。

苦しいことが多いんですけど、やりきったあとの充実感は格闘技の方がリアルに伝わってきますね。朝起きて今日は行きたくないな、と思うことは沢山あるんですよ。そういうときの方が逆に動けたりして、終わったときに、今日もやってよかった、と思えるんですよ。楽しいんで、結構、笑って練習しているかも知れませんね。毎日、苦しいけど楽しいです。

――スタミナ面も伸びているのではないですか。

そこが僕の一番の課題ですからね。今まで何もやっていなかったわけですから。前よりはついているとは思うんですけどね。ペース配分とかどうなんですかね、気持ちで行っちゃうとすぐバテちゃう気がするんですよ。

――緊張したり、恐怖があるとすぐに息が上がってしまいますからね。

そうなんですけど、ドキドキするなってムリなんですよね、経験がないんで。

――桜庭選手が控室で寝ているのは、なるべく心臓を動かさないようにするためらしいですよ。

見習います。

――ファンに向けてメッセージをお願いします。

…どうしよう(汗)。今まで頑張ってきたところを見せようと思っていますので、応援よろしくお願いします。

――久しぶりのカメラはどうですか。

基本的に僕はカメラが苦手なんです。番宣(番組宣伝)でもよく噛むんですよ、今は平気でしたけど(笑)。■

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