2006年10月27日

——ケスタティス戦の後、桜庭選手への評価は変わりませんか?

——ケスタティス戦の後、桜庭選手への評価は変わりませんか?

秋山

変わりませんよ、だって凄い人じゃないですか。

——前回の闘いで穴が見えたのでは。

誰にでも穴はありますからね。それをそのときにどれだけ出来るかというのも、ありますし。あれだけ経験が豊かやから、自分よりも見る目があると思います。

——弱点が見えても固執してはいけない危機感があると。

危機感とはいうよりも、自分がどれだけ対応できるかどうかが大きいですね。寝技も立ち技に関しても。

——秋山選手の打撃は、かなりのレベルにあると思いますが。

いやいや、桜庭さんの打撃は強いですからね。スミルノヴァス戦も、たまたま相手のパンチが当たっただけですから。でも、そのたまたまが、まともに当たれば倒れているわけで。

——それを秋山選手が目指すと。

そうなればいいんですけど。

——桜庭選手の良さはどこだと思われますか?

うーん、やっぱり寝技じゃないですか。立ち技のレベルも高いと思いますけど。

——一瞬の極めの強さもありますよね。

それもありますね。すべてが、強いと思います。

——桜庭選手は、柔道にはない足関節を狙ってくるのはないかと思います。

たしかに、それも注意しなければいけないですね。いろいろなことに対応する必要があります。

——あとは道衣の問題ですね。桜庭選手は着てくると思いますか?

そうでしょうかね。直接、訊いてみたいです(笑)。でも、いい加減、そういうことを気にせずに試合をしたいんですけどね。毎回のことですから。

——桜庭選手が道衣を着てくるとすれば柔術衣となります。

着てくれたら、面白いですね。柔術衣はカラーが豊富だし、お客さんも喜ぶと思いますよ。

——そうなると投げ技が使えますね。

掴めるので、投げますよ。ただ、柔術の選手は、引き込んできたり、柔道の動きとは違いますからね。投げを打てるか分かりませんよ。

——秋山選手にとって桜庭選手の存在はどういったものですか。

トーナメントのときはとても大きな価値があると思っていたんですけど、こうやって結果が残って、もう一回やる、となったら違ってくる気がします。自分の中で形が変わってくるような感じです。そういった意味でも自分のモチベーションをしっかり上げて行きたいな、とは思います。

——ワンマッチとトーナメントでは違いますからね。

違いますね。桜庭さんを倒してベルトを獲るのと、ワンマッチはちょっと違うんです。トーナメントのときは、それを考えてやっていたんですけどね。自分が決勝で負けていれば別ですけど、こうやってベルトをもらっていろいろと考える立場になれば、闘う意味が変わってきます。

——桜庭選手は総合格闘技をここまで築いてきたパイオニアです。キャリア的には秋山選手が挑戦者になります。

もちろんそうです。そこは変わっていません。

——しかし、ベルトを獲ったあとでは違うのではないですか。

そうなんですよね。でもやっぱり闘うのであれば、胸を借りる気持ちで行きますよ。もう全然。

——投げ技、絞め技はもちろんなんですけど、打撃もあのレベルまで完成されています。気持ちも優位なのでは。

全然。まだまだ足りないんです。だから、獲ってしまいました、という言葉を言ったと思うんですよ。

——あれ以上、何が足りないのですか。

打撃も足りないじゃないですか。本当に足りないです。自分が思っているのとはだいぶ違いますから。

——思っている打撃とは。

普通に打撃の試合にも出られるレベルです。K-1ルールでやっても全然、大丈夫というか、むしろ強いくらいの選手が理想です。K-1でも優勝できるくらいの打撃のセンスが欲しいですよね。

——秋山選手はセンスがありますから。

まだまだ足りないです、謙遜ではなく。

——この階級でここまでの地位を築いたわけですから、そうなると大きな選手と当てよう、となってしまうと思います。

そうでしょうね。大晦日は祭りじゃないですか。デカいイベントなんで、例えばチェ・ホンマンと闘うとかね。ムリですけど。すごいな、と思われるカードの方が大晦日的でいいかな、とは思うんですけど。

——スミルノヴァス選手は強いですよ。

あれはたまたま相性がいいだけです。強いのは自分も桜庭選手の試合を見ましたから。やばかったじゃないですか。だから強さは分かるんです。マヌーフも強いですから、このベルトの価値はすごくあると思うんですよ。

——これから大晦日、来年に向けての設定は。

目の前に見えるのが年末なんですけど、全然身体を動かしてないんで、早く動かしたいな、と思っています。できることをこなしていく、ということが大事だと思います。

——ベルトを守るのも来年のテーマですね。

このベルトって返さなくちゃいけないんですか? 来年も獲れば二本なんですか。ベルトを守ろう、というよりは一からのスタートなんで、これはこれで置いておいて、また違う感覚で行きたいと思っています。

——どういったレベルまで行きたいのですか。かなり頂点に近いと思いますが。

そんなことないですって、だから。本当にたまたまですよ。本当にタイミングがよかったんです。運を引きつけるのも練習だと思いますし、日頃のいろんなことが作用していると思うんです。またいろいろな人に力を借りて頑張らないと。

——年末は、またオリックスの清原和博選手がセコンドにつく可能性は?

どうですかね。シーズンは終わっていますから、タイミングが合えば頼んでみますけど。

——もしも清原選手がセコンドにつけば、桜庭選手は阪神タイガースの下柳投手と親交がありますので、こちらも頼んでいただき、豪華な対決となりますね。

それは面白いけど、清原さんの方が強いですよ。何だったら、二人とも倒してほしいですね(笑)。

——最後に応援してくれたファンに向けてのメッセージをお願いします。

柔道の金メダルとHERO'Sのチャンピオンベルト、自分の中では一生のものだと思っています。それが手に入ったのは、僕の力だけではないということは分かっています。ファンのみんなの応援もありましたし、仲間、家族の応援もありました。このベルトをもらったからといって天狗にならずに、もう一回、一からやり直してもっともっと強くなって本当のHEROのように頑張りたいと思いますので、応援よろしくお願いします。ありがとうございました。柔道、最高!!■

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